『狂気 太郎』会議室

? 会議

 

一日目

二日目

三日目

四日目

 

 

 

 

 

 


 

 


ザッド

 

九条

 


ザッド

 

九条

 

ザッド

 

 

「よう、虐殺鬼バラザッドだ。
  『傷が似合う野生味溢れる男前』会議の会場はここかい?」

 

「おう来たな。俺が憲法九条だ。
 ようこそバッドなワルの溜り場へ」

 

「……なんだって?」

 

「だから"不運"と"踊"っちまった"雄"会議
 略してワル会議だよ」

 

「何一つとして一致してねぇ」

 

「お前だけならブサイク会議でいいがな」

 

「お前なら武器が悪趣味会議か?」

 

 


 

 

 

 


九条

 

ザッド

 

 

 



ザッド

 

永次

 


九条

 

ザッド

 

九条

 

永次

「…で、なーんか壮絶な喧嘩してたから止めたけど。
 会議はやるよな?」

 

「首を犠牲にしてまで仲裁されたらな」

 

「すぐ戻ったけどな。従う他にない」

 

「よし! じゃあ『昔は俺もワルかった』会議はじまり~。
 ん、"進行:倉沢永次"って俺がやんの?そりゃ昔はアタマはってたけど…
 ……あっはい、大丈夫ッス、もう壊されないはずです」

 

「おや?そっちの地獄の門番は参加しねぇのかい?」

 

「兄貴は仕事があるから駄目だ。
 あと地獄の門番じゃない」

 

「いやいやまさか。しかし仕事じゃしょうがないか」

 

「早く行けよ。お前の顔怖いんだよ」

 

「ジロジロ見るな気持ち悪ぃな」

 

「…兄貴。気にしなくていいです」

 

 


 

 

 

永次

 


九条

 



ザッド

 

九条

 

永次

 



ザッド

 

九条

 

永次

 

九条

 

永次

 

ザッド

「えーと、手元の資料によれば、
 …いわゆる伝説でも駄弁ってくれ。って事」

 

「おいおい頭の悪い要約すんな。
 『過去をしっかりと見つめて未来を生きる』
 立派な目的が書いてあるじゃねぇか」

 

「俺には関係ないが」

 

「いやわかんねぇぞお前。サーヴァントになって殺し合いに巻き込まれたらどうすんだよ」

 

「なんだそれ……えー、じゃあ俺からー。
 昔は族でした!珍走で事故ったら兄貴に助けられました!
 終わり!」

 

「………」

 

「……やる気があるのないのかハッキリしろ」

 

「思いだしたくないんだよなー。あの時代はさ」

 

「話せねぇような恥ずかしい馬鹿だったんだろ?」

 

「むっ」

 

「…耳には自信あるんだが、わからなかった。
 一体何族なんだお前」

 

永次

 

九条

 

永次

 

九条

 



永次

 

ザッド

 

九条

 

永次

 

ザッド

 




九条

 

永次

 

ザッド

 

永次

 

ザッド

 

永次

 

九条

 

ザッド

 

九条

 


ザッド

 

「ああ、暴走族って言葉があって…」

 

「要は愉快犯だよ。イナゴの真似して群れるんだ」

 

「むむっ」

 

「クズの中には社会への反発だの復讐だの、
 ご高説を述べる奴が居るけどよ。
 要は余ってる力を発散して、自己顕示したいだけなんだよなぁ、ありゃ」

 

「………ま、当たってないこともないけどさ」

 

「なるほど、よく解るぜ。俺もそうだったからな」

 

「あ?」

 

「ファンタジー世界の暴走族?」

 

「とりあえず育った里は出掛けに焼き払ってー。
 皆殺しは無理だったな。
 それから産まれ故郷を探した。親と俺を追い出した所だから。
 行きずりに強盗強姦殺人いろいろやってお尋ね者に…」

 

「………」

 

「……えー……っと」

 

「お前もこのくらいはしてたろ?」

 

「いやそこまでじゃなかった」

 

「そうか、まだ若そうだしな」

 

「若くなくてもする気ないし」

 

「ようはお前が素晴らしくクズだってことだな」

 

「ハッ、俺だけじゃなくて周りも全員クズだったよ」

 

「クズだけど俺が裁かなきゃ。ってか?
 知り合いを思い出すなぁ。その独善は」

 

「裁いてたつもりはねぇ」

九条

 

ザッド

 

永次

 

九条

 

永次

 

九条

 


永次

 

ザッド

 

九条

 




ザッド

 

永次

 

九条

 

永次

 

九条

 




永次

 

ザッド

 

九条

 

ザッド

 

九条

 


ザッド

 


永次

 


ザッド

 

九条

 


永次

「………」

 

「………」

 

「…はいはい落ち着け。九条のおっさんの話を聞かせてくれるか?」

 

「お兄さんだ」

 

「死んでも言わねぇ」

 

「なら別にいいや。
 俺の世界ではな、『モラル』って名乗る変な奴が現れたんだ」

 

「モラル?」

 

「擬人法か?」

 

「人間だよ。
 モラルの回復っつって、タバコをポイ捨てした奴の腕を切ったりしてな、
 自分で悪人と決めた奴を糾弾。反省が無いと見るやぶっ殺す。
 そいつが俺は許せなかった」

 

「………」

 

「……確かに、それはやり過ぎだ」

 

「目立ち過ぎたからな」

 

「あれっ?」

 

「自分もまた悪ーつっても、結局は注目を集めてぇだけだって
 悦に浸ってるのが解ったんだよ、お・れ・わ。
 だから無敵の能力でもって無差別殺人を起こしてだ。
 誘き出して鼻っ柱を折ってやったわけ」

 

「い、いや、もっと別の方法は…」

 

「それでどうなった?」

 

「続きはwebで」

 

「…蜘蛛の糸がどうした」

 

「お前のほうはどうなんだよ。
 故郷に復讐してめでたしめでたし。ってことはないだろ?」

 

「ん。それはすぐに達成したから、旅に出た。
  もっと広い観点で見ようと思ってな」

 

「……っなるほど!
 それから改心するような出来事が」

 

「一部除いてクズだったな」

 

「だよなぁ。俺は飽きたけど、殺したい奴しかいないよなぁ。
 一部除いて」

 

「ああ~……」

 

 


 

 

永次

 

ザッド

 


九条

 


ザッド

 

九条

 

永次

 


ザッド

 

九条

 

永次

 

九条

 


ザッド

 


九条

 

ザッド

 



九条

 

永次

 

ザッド

 


九条

 

永次

 

九条

「なんだか、俺の方が場違いな気がしてきた……」

 

「おいおい悲しい事を言うなよ。
 こんな前歯ギザギザでセンスゼロのクズと二人っきりは辛すぎる」

 

「年齢層は広い方がいいんだぜ?
 きったねぇマントを引き摺ってる御ガキ様との話題は尽きちまったよ」

 

「マントは関係ないだろ」

 

「ああ?腕が多いだけか。ママのいいつけかな?」

 

「まてまてまてまて
 よし、年齢!年齢発表しよう。俺は22」

 

「………」

 

「……なんだ、急に大人しくなって。36だ」

 

「やっぱおっさんじゃね?」

 

「桂剥きにすっぞ。
 ほれ、お前は?」

 

「……待て。今逆算してる。
 ……………」

 

「遅えぇぇぇ」

 

「うるせぇぇぇ
 ………あ
 俺90くらいで死んでたのか」

 

「   」

 

「   」

 

「んーそっかぁー…100年以上生きてたら箔が付いたのになぁ。不老としては。
やっぱあん時、やめといた方がよかったかなぁ」

 

「………ほ、ほぉー」

 

「落ち着きなさすぎだろ」

 

「あっ」

 

 


 

 

 

草薙

 

永次

 


草薙

「一体なにがあったんだ」

 

「すんません、憶えてねッス。
 兄貴あの、もうちょっと、人の形っぽくなりませんか?」

 

「……すまん。後でな」

 

 

 

 

 

おわり