「楽しんでいますか。神よ」

「まだ眠れない。まだ眠れない。ははは、はははははは」

「ルールを作り替えるとは、何百億年ぶりでしょうか。まあまあ面白い試みです。私を起こしたのも許してあげましょう」

「眠れないよぉ、眠れないよぉ、うええええええん」

「この生温い世界そのものを『ゲーム』の舞台とした。それほど自らの手で殺すのが嫌なのですか」

「眠らせてくれ。眠らせてくれよ。眠らせてくれ」

「だけど殺していますよ。このルールでも」

「眠れないははははははは」

「法則を破ることはできない。歴代の神々が何万回と試みたことを、あなたも知っているでしょう。」

「眠、らせろっ。このクソ女が!眠らせろっ、つってんだよっ!」

「『世界の外』は見えましたか?
 全知とはそういうことです。この世界そのものを破壊しなければ成し得ず、
 その時点で貴方は『全知全能』の権能を失う」

「眠らせてくれ。眠れない。眠り。眠らせてくれ。眠れない。眠るるるるるるるるるる」

「我々は『おまけ』の存在ですから降りますよ。
 幸いあなたは無数の騎士を生み出せるのです。好きなだけ繰り返しなさい」

「るるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるる」

「好きなだけ、繰り返しなさい。繰り返しなさい。繰り返す。
 繰り返す。永遠に繰り返す。繰り返す繰り返す繰り返す。繰り返す……」



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